半年ぶりに下北へ行ってきました。父の七回忌のために訪れたのですが、合間にいつもの村田君と車で15分ほどのとある場所へ行ってきました。「 川さいぐべ 」というので大体察しがつきましたが、下北紀行1で少し触れた岩魚釣りをした川でした。新緑のこの季節、周辺の景色が筆舌に尽くしがたいほど素晴らしいものでありましたので紹介します。とは言ってもほんの少しなのですが・・・
自然風景
沢の水
釜伏山の雪がとけて、小さな沢が折り重なって川に流れ込む
樹木
画像ではなかなか本当の色合いが出ません。私流に言わせていただくと・・・
『 木々の枝葉が空気の層を通して幾重にも重なるグラデーションのようにパステル風の色合いがあり幻想的な雰囲気を醸し出しています 』。時間が経ち天候が変わると光線の状態によって前と違った表情を描きだします。
両サイドに樹木群 右斜面上には遊歩道
ライムグリーンに彩られた樹木の新葉群
ブナが多いこの地は、樹木のバリエーションはそれほど多くはありませんが、それでも緑一色ではなく山桜、モミジ・カエデ類が色を添えてくれます。
クロモジ
この斜面にはクロモジが多くあります。実生から生えてきた幼木もかなりの範囲でありました。
ヤブデマリ
ガマズミ( 私の一押しの樹木でこの時期に小降りの花を咲かせ秋に赤い実をつけます )か・・・? と一瞬喜んだのですが、近づくと明らかに違い、これはヤブデマリ? うむ?・・・別の木で花と葉が似たような木があったな・・・ムシカリか?と・・・。現地ではよくわからなかったのですが、帰ってから調べてみると、この二種は花の形状が違い、5枚の花弁のうち一つ小さなものがあるのがヤブデマリらしく、これはヤブデマリと同定。正しいのかちょっと不安が残りますが。
それはそれとして、高木のブナなどに隠れて明るい日陰に心地よく生えています。これを庭に植えると同じような枝ぶりにはなりません。風雪に耐えてグンニャリと曲がっていますが、なかなか味わいがあります。花も山アジサイ風でとてもかわいらしいです。
ヤマツツジ
斜面に段々になって連なる様がいい感じです。自然の中にあるから見られる景色で、このようになるまで彼らにはそれぞれ違った樹木人生(?)があった事だろう、と思うと感慨深いです。一本立ちとなっていたり、ぶら下がっていたり。この視点で見ると一段と風合いが増して来ます。人がやると綺麗に立て直して人為的になってしまいつまらなくなってしまいます。
岩魚釣り
この日はエサ釣りです。未だ釣ったことのない僕になんとか釣らせたいとの思いか、沢の中で釣れそうな場所を教えてくれるのですが・・・なかなか釣れません。
動画の最後に登場する方は村田君。「 いるのは確かだなぁ・・・うん、絶対いる!」と彼は言うのですがこの日は釣果ゼロ。釣れなくても、残念とも悔しいとも釣りに対しては全くなんとも思わない自分ですが、釣った!という感触を味わいたいとは思います。小学生の時、カレイを釣ったのが人生最後の釣果ですがその感触は未だに覚えております。
翌日、朝方まで降り続いた雨が昼前には止み、その後晴れたとあって早速釣りに出かけ数匹釣ったそうです(本当か・・・?笑)。写真は体調20cm強で、餌不足のせいか痩せていると言っていました。口元の毛鉤は村田君の自作で、冬の間は制作に余念がなく、シーズンが始まるまで作りだめしておきます。よく釣れているようです。
5月2日
菊地雪溪
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